No.86

アメリカ国民はよりよい待遇に値する。そして今日この首都には、よりよいことをしたいと考えている人々が集まっている。そして私は今日ここにいる全ての人にいいたい。われわれの政府を改革することを決意して欲しい、そうすれば、権力や特権が市井の人々の声をかき消すこともなくなるだろう。個人的な利害は少しわきに置いてほしい、そうすれば痛みを感じることができ、アメリカの約束を理解できるだろう。

われわれの政府をフランクリン・ルーズベルト大統領が“大胆で、未来までつづく実験”とよんだ場所にすることを決意してほしい。われわれの将来のための政府であり、過去のための政府ではない。

この首都をそこに属する人の手に戻そうではないか。

アメリカを新たにするために、われわれは国内同様、海外でも挑戦に直面しなければならない。もはや何が海外のもので何が国内のものか区別することはできない。世界の経済、世界の環境、世界のエイズ危機、世界の武器競争、それらがわれわれ全員に影響を与えるのだ。

今日、古い秩序が過去のものとなり、新しい世界はより自由に、しかしより不安定になっている。共産主義の崩壊は過去の反目と新たな危険を生み出してきた。明らかにアメリカは、今までやってきた以上に世界を導きつづけなければならない。

国内でアメリカを立てなおす一方で、われわれは新しい世界をつくる挑戦にひるむこともなければ、また新しい世界を作るきっかけをつかみ損ねることもないだろう。味方も敵もいっしょに、われわれは変化に飲みこまれることがないよう、変化を方向づけることに取り組みたいと思う。


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