No.66

われわれは既に、より自身で責任をもってかかわれる人民や州や地方政府のところへ回帰し始めている。ただ、社会的な思いやりについては連邦政府にも適切な役割がある。しかしわれわれの基本的な目的は、従属を解き、弱く不利な立場のものの尊厳を高めることでなければならない。そして今、成長する経済と家族やコミュニティの支持がわれわれに、このような社会を実現するもっともいいチャンスを提供している。つまり思いやりが一つの生き方であり、老人や弱いものはケアをうけ、若者や、そうだ、まだ生まれていないものが保護され、そして不幸なものに関心がはらわれ自身をとりもどせる社会を。

そして、連邦政府が役割をはたせる場所はほかにもある。年をとった一人のアメリカ人として、私はわれわれの国のさまざまな人種や信条や民族の人々が、社会のしきたりや、そうだ、法律によってうめこまれた悪意や偏見を見たときを思い出す。われわれの歴史でこれほど勇気づけられる話があるだろうか。つまり神がわれわれの使命とした「人類の兄弟愛」を目指してきたわれわれの過程の話ほどに。全ての国民が尊厳にみちて、機会にあふれているアメリカへの道には引き返したり、躊躇したりすることはないだろうと心に決めてほしい。

われわれみなが、白人も黒人も、富める者も貧しき者も、若者も年よりもともに手に手をとって前進するような機会にあふれたアメリカ社会を築くことを心に決めようではないか。われわれの受け継いだものは地球上のあらゆる場所からの人々の血縁だが、われわれはみな、この永遠につづく、地球上でもっとも素晴らしい人類の希望を受け継いでいくことを誓ったアメリカ人であることを再び思い出そうではないか。


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