No.7

    「明日がなんの日か知ってる、子ネコちゃん? あたしといっしょに窓のところ にいたら、見当ついたと思うけど――でもダイナにきれいにしてもらってたから、 窓は見られなかったのよね。男の子たちがたき火用に棒を集めるのを見てたのよ― ―それで棒がいっぱい集まってね! ただ、すごく寒くなってきて、しかもいっぱ い雪もふって、それでみんな途中でやめちゃったの。でも別にいいわ、子ネコちゃ ん。たき火は明日いっしょに見に行きましょう」ここでアリスは、毛糸を二、三回 子ネコの首に巻きつけました。どんな風に見えるか試してみたかっただけなのです が、これは大騒動になって、おかげで毛糸玉は床に転がり落ちて、何ヤード分もの 毛糸がまたほどけてしまいました。

[イラスト: 気持ちよくソファにおさまると同時に……]

 「わかってるの、子ネコちゃん」とアリスは、両者がもういちど気持ちよくソフ ァにおさまると同時に口を開きます。「おまえのやってたいたずらを見て、あたし はもうホントに腹がたって、もうちょっとで窓をあけて、おまえを雪のなかに放り 出すところだったのよ! そしてそれは自業自得(じごうじとく)ってもんよ、こ のいたずらっ子のおちびちゃんめ! なにかいいわけはあるの? さ、だまってる のよ!」とアリスは人差し指をたてて見せます。


< back = next >
 < 目次 >