「こんなの暗唱してもらってどうしろってゆーの?」とにせウミガメが口をはさみます。「とちゅうで説明してくれなきゃ! ぼくがこれまで聞いた中で、一番わけわからんしろものだわ!」 「うん、そのくらいにしとこうね」とグリフォンが言って、アリスはよろこんでそれにしたがいました。 グリフォンがつづけます。「ロブスターのカドリーユおどりを、べつのやりかたでやろうか? それともにせウミガメに歌をうたってほしい?」 「ああ、歌がいいです、おねがい、にせウミガメさんさえよろしければ」アリスのへんじがあまりに熱心だったので、グリフォンはちょっと気を悪くしたようです。「ふん、まあいろんなしゅみの人がいるからね! おいだんな、この子に『ウミガメスープ』をうたってやってくんない?」 にせウミガメはふかいためいきをつくと、ときどきすすり泣きでつっかえる声で、こんな歌をうたいだしました: * * * * * * 「みごとなスープ、みどりのどろどろ 「みごとなスープ! * * * * * *
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