「ええ、どうもそうなんです。むかしみたいにいろんなことがおもいだせなくて――それに十分と同じ大きさでいられないんです!」
「おもいだせないって、どんなこと?」といもむし。
「ええ、『えらい小さなハチさん』を暗唱しようとしたんですけれど、ぜんぜんちがったものになっちゃったんです!」アリスはゆううつな声でこたえました。
「『ウィリアム父さんお歳をめして』を暗唱してみぃ」といもむし。
アリスはうでを組んで、暗唱をはじめました。