No.28

その瞬間に月からみた景色が、詩人のアーチバルド・マックレイシュを感動させ、こう書かせている。

「ありのままの地球をみると、永遠の沈黙のなかで浮遊し、小さくて青く美しく、われわれはともに地球の上に乗っているのであり、永遠の冷たさの中での暖かいすばらしい兄弟であり、今や本当に兄弟であることを知っている兄弟であることがわかるのだ」

すばらしい技術的な勝利のときに、人類はその目を自分の国と人類にむけなければならない。そこには地球での人類の運命は、分割できないという考えをみることができる。そして、われわれに宇宙のどこまで到達しても、われわれの運命は星々にではなく、地球、つまりわれわれの手の中、われわれの心の中にあるのだということを教えてくれる。

われわれは、アメリカの精神における長い夜を耐えてきた。しかしわれわれの目は夜明けの最初の光がかすんでいるのを捕らえている。残りの暗さをのろうのはやめよう。光をあつめようではないか。

われわれの運命は、絶望のコップではなく、機会の聖杯をさしだしている。われわれは恐怖ではなく、喜びのなかでその聖杯をつかもう。そして「ともに地球の乗り手であろう」、前進しよう、信念をかたくもち、目的をしっかりさせ、危険に注意しよう。しかし神の意志と人類の約束に信頼をおくことで、われわれは励まされているのである。


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