No.13

修道士もいくぶん、彼がいうことに同意した。そして、ジュリエットとロミオ、2人の若者が結婚することで、モンタギュー家とキャピュレット家の間にある、永年にわたる不和を解消できるかもしれない、と考えた。この修道士ほど、両家の仲が悪いことを悲しんでいた人はいないだろう。なぜなら彼は両家の人たちをよく知っており、たびたび両家を仲直りさせようとしてきたが、徒労に終わっていたのである。これによって両家を仲直りさせようという心づもりと、ロミオをかわいく思うあまり彼の言うことに反対ができなかったことから、この老人は、2人を結婚させてやることを承知した。

 今やロミオは幸せの絶頂だった。ジュリエットの方でも、約束に従って出した使者から彼の意向を知ると、すぐに修道士ロレンスの庵へ間違いなく向かい、そこで2人は神聖な結婚によって結ばれた。修道士は神がこの結婚にお恵みを下さるように祈り、この若いモンタギューと若いキャピュレットが結ばれることで、両家の古くから続く争いと永年にわたる不和がなくなってくれるよう祈った。

 


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